市行政問題

【5/27決戦】口頭意見陳述全文公開。5,800万円の血税支払をめぐる、五島市の「不作為」を断罪する。

五島市の弱腰

先月5月27日、私は五島市情報公開・個人情報保護審査会において、口頭意見陳述を行ってまいりました。 5,800万円という巨額の公金を排出しながら、その回収に向けた協議記録すら「存在しない(不存在)」とする五島市の異常な行政運営。

審査委員、そして市民の皆様へ向けて私が訴えた内容の全文を、ここに公開します。

【口頭意見陳述内容】
審査請求人の丸田です。本日は、意見陳述の機会をいただきありがとうございます。 私が今回、令和8年2月13日付の不開示決定に対し審査請求を行った理由は、単に「書類があるかないか」を争いたいからではありません。5,800万円という巨額の公金を排出しながら、その回収に向けた協議の記録すら「存在しない」とする五島市の無責任極まる行政運営を質すためです。

本日、私は本件の進捗を確認するために行った、令和8年4月23日付の開示請求に対する決定通知書(令和8年5月7日決定、8五総第404号)を【添付資料2】として提出します 。 この文書開示によって、市長側のこれまでの弁明がいかに独自の、ご都合主義的な理屈であったかが明白となりました。

審査委員の皆様へ、納税者市民としての投げかけ

本題に入る前に、私がこの闘いに込めた思いと、審査委員の皆様に求めたい視点について申し述べたい重要な内容がございます。

委員の皆様は、この諮問事件を審理する審査委員であられる前に、一人の納税者、五島市民であられます。今回の和解金5,800万円の中には、委員各位が汗水垂らして納められた血税も含まれているということを、どうか一瞬たりとも忘れないでいただきたいのです。

もしかすると、委員の皆様は、当初こう思われたに違いありません。「そもそも文書が無いとした不開示処分に対し、無いものに文句(いちゃもん)を言うなんて、この請求人は我々を馬鹿にしているのか!」と。

断じて違います。わたくしが本当に問題視しているのは、5,800万円という血税を支払うことに対する、五島市および市議会の浅はかな考え方、そして行政事務手続きの瑕疵です。 私はこの支出を問題視し、2度に亘って住民監査請求を行いましたが、いずれも受理されず、却下、いわゆる門前払いでした。この審査請求は、市民の声が届かない行政に対し、行政不服審査制度という市民に残された「最終手段」を用いて、公金支出の妥当性を問題提起しているのです。

議会答弁との著しい乖離と支出の確定

 さて、新証拠の提示に戻ります。市は議会において、求償権の行使に関し「速やかに協議を開始したい」と答弁しましたが 、実務では「解決金を支払うまでは求償権が発生しないから協議文書がないのは当然だ」と弁明してきました  。
ここで、【添付資料2】の4ページ目 をご覧ください。市側代理人弁護士のFAXには、「令和8年2月3日、五島市より金5,800万円の支払を行いました」 と明記されています。

つまり、市が主張する「求償権の発生日」はすでに3ヶ月近く経過しているのです。   

支出後の「攻守逆転」:市は「求償」ではなく「減額交渉」に応じているのか?

では、権利が発生した2月3日以降、市は適切に動いたのでしょうか。

【添付資料2】の3ページ目 の「公文書を保有していない理由」欄をご覧ください。市は、具体的な返済計画や合意内容が分かる公文書について、「合意に係る公文書は何も作成していない(文書不存在)」 と回答しています。
この間の代理人弁護士同士のやり取りを見ると、りつ然とする事実に気づかされます。

市は2月3日に原告へ5,800万円を支払いました 。この瞬間、五島市と元職員の立場は完全に逆転したように見受けられます。
本来ならば、市は元職員に対し、5,800万円全額の求償を毅然と求めるべきです。しかし、開示された文書では、肝心な交渉内容が真っ黒に塗りつぶされています 。

私は強く疑います。
元職員側の代理人弁護士は、この真っ黒な部分において、5,800万円全額ではなく、求償額の「減額交渉」に入っているのではないのでしょうか。市側が「ご再考をお願いいたします」と弱腰な回答を続けているのは 、元職員側からの「(別件の被害者弁償があるから)これしか払えない」という、ふざけた減額提案に対し、市がズルズルと交渉に応じているからではないのですか。

市が何の担保も返済計画も文書化しないまま先に大金を排出した結果、市は債権者としての主導権を完全に失い、元職員側のペースで、市民の血税が勝手に減額されようと読み取れるのです。この危機的状況を隠蔽するために、市は文書を真っ黒に塗りつぶし、「合意文書はない(不存在)」 と強弁しているのです。

知名町との真の比較:公金丧失後の「回収計画」の存否

他自治体の事例と比較します 。
鹿児島県知名町は、職員による公金横領(喪失金)が発生した際、喪失金を回収するための和解案(100年分割等)について具体的な条件を詰め、和解案として文書化し、議会の審理に付しました。内容が否決されたにしても、町民には「どう回収するか」という判断材料が事前に提示されたのです。これが行政としての誠実な対応です。 

対して五島市は、何の回収計画も書面化しないまま5,800万円を放出し、支出後に始まった交渉は「真っ黒」な紙に包まれ、その結果として「合意文書がない」 としている。知名町のように回収の確実性を高めるための実務を支出前に放棄し、支出後に「攻守逆転」を許し、市民の血税を減額交渉の俎上に載せている五島市の不作為は、善良なる管理者の注意義務を著しく怠っています。

結び(審査会への要望)

審査委員の皆様。本件は、五島市の将来にわたる重大な財政問題です。
納税者市民として、皆様の血税も無駄にされないよう、行政の怠慢を「不存在」という形式論で終わらせてはなりません。

今回の新証拠によって、市長側の「支払う前だから文書がないのは当然だ」という言い訳は、完全に消滅しました。

どうか、貴審査会におかれましては、本件不開示決定の著しい不当性を認定いただくとともに、審査庁(市長)に対し、以下の内容を含む極めて厳しい答申(勧告)を諮問事件第4号(令和8年度)に対して付していただくことを強く求めます。
1.不作為の指弾:5,800万円もの公金を支出していながら、数ヶ月間も具体的な回収合意に至っていないという、市の怠慢と説明責任の欠如を厳しく指弾すること。
2.即時の開示命令(墨消しの解除):市民への説明責任を果たすべく、現在行っている求償に関する具体的な協議内容(特に、元職員側からの減額提案の有無)、担保設定、合意内容等を、新たな公文書として速やかに作成し、これを市民に即時開示するよう勧告すること。
市民の信頼を取り戻すため、公正かつ厳格な裁決を求める。以上

 添付資料2:令和8年5月7日付 開示通知書(部分開示・不開示 )

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