市行政問題

「1人=10万円増」の欺瞞。五島で生まれ育った子供たちを軽視する、給付型奨学金制度の二重基準

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国勢調査の結果を見て、私はすぐに「この問題」が浮かび上がった

令和7年の国勢調査(速報値)が発表され、五島市の人口は前回比で2,935人(-8.5%)という深刻な激減を記録しました。

国勢調査の人口減は、そのまま国から市へ入る「地方交付税交付金」の削減に直結します。かつて議会答弁で行政側は、「人口が1人増えれば10万円交付税が増える(理論値)。国勢調査のタイミングで留学生がいれば、5年間はその人数でカウントされるから長いスパンで過不足は調整できる」と説明し、日本語学校への多額の公金投入(給付型奨学金)を正当化してきました。

令和2年3月議会での説明

給付型奨学金の財源でございますが、まず特別交付税と普通交付税ですが、特別交付税はその年の決算額、決算見込額ですね、いくら支給したのかについて80%見ていただくと。それで特別交付税が算定されるということになります。その20%については、年で言えば、50人で言えば、1人10万円なんですが、普通交付税の、12月議会でですね、御説明したとおり10万円につきましては普通交付税で人口を測定単位としている費目がありますが。それを足して人数で割ると1人当たり約10万円ということが算出されます。

 これは理論値でございまして、人口が1人増えれば10万円交付税が増えるというのが理論的なところでございます。先ほどお話がありましたように、それはいつの時点の人口で計算するのかという話になると、先ほど来お話しているとおり5年に1回の国勢調査の人口で算出されることになります。おっしゃるとおり令和2年6月1日は、仮にですね、第1学年分が50人満タン来たときには50人。当然次の年、令和3年度にはさらに2年生が来て50人。トータル100人になるわけですね。

 令和3年度の普通交付税算定からは、令和2年度の国勢調査の数値が使われますから100人分支給するんだけど50人分の普通交付税しか入ってこないということになります。ただですね、これが令和7年度、5年後には、また国勢調査があります。その時点で例えば100人、令和7年度の時点では100人いた。令和8年以降に人数が若干減って90くらいになった80くらいになったとしても、今度、それはずっと100人でカウントされるわけです。その5年間は。ということはそこではプラスが生じる。長いスパンで見るとですね、過不足は調整していけるんじゃないか。普通交付税と特別交付税の計算の仕方が、算入の仕方が実質の計算見込みで出すのと、理論値で出すのと違いがあって、その辺が私のこれまでの説明では不足してたのかなというふうには思いますので、そういう違いがあったと御理解いただければと思っております。

しかし、ここで立ち止まって、五島市の「奨学金制度の現実」を比較してみる必要があります。驚くべき二重基準が浮かび上がってきます。

五島市民と日本語学校生徒

五島市で生まれ育った子供たちへの支援

  • 五島市奨学資金(給付型):月額2万円のみ(※市内高校を卒業し大学へ進学する、特に学業優秀かつ経済的理由で困難な一部の者限定)
  • 五島市奨学資金(貸与型):月額4万円(※返済義務のある「借金」です)

五島日本語学校の留学生への支援

  • 給付型奨学金:月額4万円(返済不要)
  • 家賃支援:2年間の宿舎費・寮費が全額無料(実質48万円分)
  • 成績優秀者支援:JLPT合格で追加支給👉2年間で総額「約100万円相当」のサポートを無償提供

私が本当に言いたいこと:地元の子供たちだって、ずっと五島の財源に貢献してきた

行政は「留学生が住民票を置けば、国勢調査で1人あたり10万円の交付金増(カギ)になるから、それを財源に留学生へ給付するのだ」という理屈を通そうとしています。

では、お聞きします。五島市で生まれ育ち、18年間この島に暮らし、国勢調査のたびに五島市の人口としてカウントされ、国の交付金算定のベースを支え続けてきた地元の子供たちはどうなるのですか?

地元の子供たちやそのご家族こそ、長年にわたって五島市の財源(交付金)維持に誰よりも貢献してきた存在です。それにもかかわらず、島外の大学へ進学するとなれば「住民票が抜けるから」と冷遇され、わずか2万円の給付か、あるいは「借金(貸与型)」を背負わされて島を送り出されています。

一方で、目先の国勢調査のタイミングに合わせてやってくる留学生には、「1人10万円の交付金増になるから」と、地元の子供たちの倍以上の「月4万円の給付+家賃無料(計100万円相当)」をつぎ込む。

この仕組みは完全に論理が破綻しており、あまりにも不公平な「こじつけ制度」と言わざるを得ません。

財政危機と人口激減のいま、見直しは不可避

今回、市全体の人口が約3,000人も減ったことで、行政の言っていた「長いスパンでの過不足調整」という楽観的なシナリオは完全に崩壊しました。市の財政が逼迫していくことは確実です。

限られた予算の中で、守るべきは「特定の学校を維持するための数字合わせ」ですか? それとも「五島で生まれ育ち、これまでの五島を支え、これからの未来を担う地元の子供たち」ですか?

今回の国勢調査の結果を受け、日本語学校への歪んだ給付型奨学金制度は、今すぐ根本から見直すべきです。

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