議会で本当は読み上げたかった反対討論文書
議案第 134 号 五島市議会議員の議員報酬、費用弁償支給条例の一部を改正する条例について、反対の立場から討論させて頂きます。
率直に申し上げます。この議案は、市民を心底愚弄した議案と言わざるを得ません。現在、多くの市民の皆様が物価高騰に苦しみ、日々の生活費を切り詰めています。先の一般質問の際にも市長の出口さんも、「五島市の所得水準は低く、市の物価は意外と高い」というご認識でらっしゃいました。そのような厳しい生活状況で、議員自らが報酬を引き上げようとすることに、市民の皆様の理解を得られるはずがありません。むしろ、「自分たちのことしか考えていない」との批判を受けるだけです。議員報酬が税金から支払われている以上、これは市民への裏切り行為にほかなりません。言葉を選ばずに申し上げます。「もっと空気読んでください。」
さらに、五島市議会の現状を鑑みると、この議案の提出がいかに市民感情を逆なでするものかが一層明らかです。全員がそうであるとは申しませんが、議員職を家業として、自らの利益を優先する議員、選挙期間だけ「お願いします、お願いします」と連呼するだけの議員、不適切な関係を持ったと思われる議員、そして任期中一度も一般質問をしない議員。こういった議員が少なからず存在していることは、市民の多くも気づいています。議員報酬の引き上げ以前に、こうした「働かない議員」「目を開けて座っている議員」をまず一掃すべきではありませんか?税金泥棒という言葉が頭をよぎります。
議員としての責務は、五島市民のために働くことです。私たちは、五島市民の皆様が安心して暮らせる街づくりを進めるために議論を重ね、政策を提案し、実行することが求められています。そのために真摯に努力することなく、自らの報酬を求める姿勢は、議員失格と言われても仕方ありません。「五島市議会は市民のために本当に働いている」と市民に認めてもらえるような成果を示すことが先決です。
また、国税庁令和5年度分、民間給与実態統計調査によれば、国民の年間平均給与は 460 万円ですので、今のままでも私たち議員の給料は全国の平均よりも高いのです。市の財源には限りがあり、真に優先されるべきは、市民生活の改善や未来を担う子どもたちへの投資、高齢者福祉の充実などです。自らの給料を増やす前に、市民のために汗をかくべきではないでしょうか。
本議案に賛成することは、市民を裏切る行為であり、五島市議会そのものの信頼を失墜させるものです。こんな議案に賛成する議員は、自分が市民にどう見られているのか、よく胸に手を当てて考えるべきです。以上、反対の討論といたします。
なお、議案第 135 号および 第136 号に致しましては、今、非常に厳しい物価の高騰が起きている中、日夜頑張っていただいている職員の皆様の給与改定は、大いに賛成することを申し添えます。
議員各位におかれましては、この討論の意味、私の言っている意味が理解できたらで構いません。議案第 134 号につき、反対へのご賛同を何卒よろしくお願いいたします。